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広島県 医療法人飛翔会様での研修会講師を務めさせていただきました!

みなさんこんにちは!

P2M Performance パフォーマンスコーチの新井です。

8月23日・24日にて、広島県で幅広い医療・福祉・スポーツ事業を展開されている医療法人飛翔会様にお招きいただき、セミナー講師を務めさせていただきました!

今回が初めての医療法人様でのセミナーということもあり、私にとっても大変貴重で意義深い経験となりました。

これまでも自社開催のセミナーや STC Japan での講師活動など、様々な場面でお話しさせていただく機会をいただいてまいりましたが、医療現場で日々患者様と向き合われている皆様に向けてお話しするのは初めてのことでした。

セミナーの背景

今回のセミナーは、広島文化学園大学 人間健康学部 スポーツ健康福祉学科の素晴らしい施設をお借りして開催されました。

参加者は理学療法士、柔道整復師、アスレティックトレーナーといったリハビリテーション専門職の皆様を中心に、約20名の方にご参加いただきました。

皆様の真剣な眼差しと、積極的な質問やディスカッションへの参加姿勢に、改めて医療現場で働かれている方々の熱意を感じることができました。

セミナーのテーマ:「複雑系システムを考慮したIntegrated Approach」

メインテーマは「複雑系システムを考慮したIntegrated Approach(統合的アプローチ)」でした。

なぜ「複雑系システム」なのか?

人間の身体は非常に複雑なシステムです。筋肉、関節、神経系、認知機能、感情、そして社会的環境、、、これらすべてが相互に影響し合いながら、私たちの動きやパフォーマンスを決定しています。

従来のリハビリテーションでは、痛みのある部位や機能低下した部分に焦点を当てた部分的アプローチが中心でしたが、人の複雑な身体の機能やその身体を取り巻く環境との相互作用を考慮すると、より包括的な視点でアプローチすること、全体性を持ったアプローチが必要・重要であるということを二日間のセミナーではより中心になる内容としてお話しさせていただきました。

講義の内容

前半の90分間では、以下のような内容をお話しさせていただきました:

1. 複雑系システムの基本概念

  • 線形思考から非線形思考への転換
  • 予測不可能性と創発の概念
  • 個体差を考慮し、相互作用を考えた上での「バリアビリティ」の重要性

2. Movement Variability(動作の多様性)

  • なぜ「正しい動き」だけでは不十分なのか
  • 適応能力を高めるための動作学習
  • エラーを活用した学習プロセス

3. P2M Performanceでの実践例

  • 全世代への幅広い対象者への応用
  • 実際の使用例など

理論から実践へ:包括的なアプローチ

今回のセミナーでは、従来の評価手法の価値を活かしながら、複雑系の視点を加えることで、より精度の高いアプローチ法を習得していただくことを目標としました。そのために、実技の時間は私たちの学びをさらに加速させてくれます。

実技でのディスカッション:現場での応用を考える

実技の後は、参加者の皆様と活発なディスカッションの時間を持つことができました。
今回のコースの実技では、私たちからある “エクササイズの正解” のようなものをお伝えするのではなく、原理原則や調整方法を理解していただいた上で、参加者の皆様にご自身でエクササイズを考えていただきました!
皆様のクリエイティビティが刺激される時間を過ごしていただけていましたら幸いです。

「リハビリの先にあるもの」について

私たちがクライアントに提供したいのは「今の状態が少しでも良くなる」という体験です

  • 競技復帰を目指すアスリートにとっては、怪我前以上のパフォーマンス獲得
  • 日常生活への復帰を目指す方にとっては、より豊かで活動的な生活の実現
  • 高齢者の方にとっては、介護予防を超えた積極的な健康増進

このような視点で取り組むことで、リハビリテーション専門職の皆様の仕事がより創造的で、やりがいのあるものになるのではないでしょうか。

新たな学びと気づき

今回のセミナーで、私自身も多くの学びを得ることができました。

医療現場で働かれている皆様の専門性の高さ、患者様への深い愛情、そして常により良いサービスを提供したいという向上心—これらすべてが、私たち P2M Group が大切にしている価値観と共通していることを実感しました。

また、理学療法士や作業療法士の皆様が持つ解剖学・生理学・各種疾患に対しての深い知識と、私たちが実践している動作学習やパフォーマンス向上の手法を組み合わせることで、これまでにない新しいアプローチが生まれる可能性も感じております。このセミナーを機に、医療機関でご活動されている皆様と、私たちのような施設での連携をさらに深めていきたいと考えています。

本当にありがとうございました。

このような貴重な機会をご提供いただいた医療法人飛翔会の皆様、素晴らしい会場とサポートをご提供くださった広島文化学園大学 人間健康学部 スポーツ健康福祉学科の皆様に、心より感謝申し上げます。

また、熱心にご参加いただき、多くの質問や貴重なご意見をくださった参加者の皆様にも、深く感謝いたします。

これからも、私たちにできることとして、P2M Performance で培ってきた知識と経験を、より多くの方々と共有し、一人でも多くの方の “Performance Up” に貢献できるよう、精進してまいります。

皆様との出会いと交流が、私たちにとって、新たなモチベーションとなりました。広島の地で感じた温かさと、専門職としての高い意識を、東京に帰ってからもしっかりと胸に刻んで活動を続けてまいります。

分野や地域を超えた連携により、日本全国で「全ての人に、拠り所がある未来を」実現できる日が来ることを願いながら、今後も活動を続けてまいります!

最後までお読みいただき、誠にありがとうございました!

P2M Performance
新井 颯太

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